ユーザーは、何らかのニーズを持ってから実際に商品を購入するまでに、いろいろなステップを踏みます。それらのステップの全体像を、ユーザーの購買行動の流れに沿ってまとめたものが、カスタマージャーニーマップです。カスタマージャーニーマップを作ることで、WEBサイトというある時点での分析だけでなく、商品認知から購入に至るまでの流れを線で確認することができます。
カスタマージャーニーマップを作成する目的は大きく3つです。
1.商品に必要な価値を再認識するため
2.コンテンツを作成するための理解を深めるため
3.ユーザーに対する理解を社員全員で共有するため
カスタマージャーニーマップを作る時は、ユーザーの利用シーンをイメージしながら作業を進めます。どのような状況のときに、どんなことを感じているかを想像しながら作成しますので、その時にユーザーが必要としている価値は何かをあらためて認識することになります。
カスタマージャーニーマップは各段階におけるユーザー心理や行動を考えます。このような心理の時はこんなコンテンツが必要だとか、ここでのタッチポイントにはこんなツールを用意しておこうというように、各段階で必要となるものの理解が深まります。
作成したカスタマージャーニーマップを社内に説明することで、ターゲットユーザーに対する理解を共有することができます。また各部署からのフィードバックを集め、ブラッシュアップしていくことで、より深いユーザー像をイメージすることができます。
カスタマージャーニーマップを作成する前に、ペルソナを設定します。ペルソナの設定とは、ターゲットユーザーの人物像を具体化することです。「40歳主婦、趣味は料理…」などとイメージすることで、考えや行動の流れが把握しやすく、それに対する施策も出やすくなります。
ペルソナを設定したら、その人物の心理や行動を、注意・関心、比較・検討、購入、利用、共有、リピートなどの段階ごとに考えます。各段階ごとに、ユーザーの心理や行動、接触チャネル、必要となる情報などを洗い出していきます。
一つのペルソナをもとにカスタマージャーニーを作成するのに、時間もコストもかかってきます。状況によっては、簡易的なカスタマージャーニーのみで代用するなどし、ざっくりとしたユーザーの行動の流れをチェックします。